最初に
これは ドリコム Advent Calendar 2018 の21日目です。
梅林です。私は現在、ゲーム事業の運用タイトルを統括している部署で部長の1人として主に組織面の強化を担当しています。座右の銘は、長らく「有言実行」のみだったのですが、ここ1年の間でこれに「適時適量」が加わりました。
この記事では、ゲーム運用に限らずドリコムに少し興味を持って頂けている方に対して中の雰囲気をお伝え出来たり、今後マネジャーになる方々へ何かしらの参考になれば良いなと思います。
ひとことで言うと
マネジャーの1人としての私が普段考えている事をひとことで言うと
「組織が機能して業務が円滑に進むことで、結果的に会社が存続するため、自分に何が出来るか」です。
そのために可能な限り
・強みを活かし弱みを補う
・フィードバックする
・流れを滞らせない
・情報をオープンにする
・丁寧にコミュニケーションする
を常に意識し心掛けています。
強みを活かし弱みを補う
誰しも個々人の得意不得意があるので、大なり小なりチームで仕事をする以上、補い合えるチームがより強いチームになれると考えています。
そのためには関わる人達同士お互いがどんな人かを知らないといけないので、コミュニケーション機会をどう作るかについてはツールの活用も含めて試行錯誤している状態です。
ただ、自己主張が得意で無い人に「強みを教えてください」と言うと「他の人がどれだけ出来るか良く知らないので分からない」と答えられることがあるのですが「苦労しないで出来ることや好きなこと」を挙げてもらうと強みと言えることが多いのでオススメです。
また、強み弱みの1例を挙げると、進めるのが早いけど抜け漏れが多い人と、進めるのが遅いけど細部まで違いに気づける人が居たとして、この2人がペアになって作業することが出来れば、お互いの強みを活かし弱みを補う形になるという具合です。
ドリコムでは各職種によって主な役割はあるものの、本人の素養と意欲があれば範囲を広げて色々な事をお任せしてます。
フィードバックする
フィードバックする内容としては、レビューのような誤り不足の指摘やアドバイスだけでは無く、出来ていることや良かったことも含めて、フィードバックを受ける本人が意識していること/していないことの区別なく伝えるようにしています。
心理学でよく使われているモデルの1つに「ジョハリの窓」があります。ジョハリの窓で言うところの「盲点の窓:自分は分かっていないが、他人は気が付いている自己」は、他人から言われないと気づかない部分なので、特に積極的にフィードバックするようにしています。
出来ている点をフィードバックして本人があまり意識していなかった場合は、情報共有のチャンスでもあります。他ではやっていないことでも、直接関わっている本人やチームは日常で当たり前のようにやっていることほど特別だと思わず共有範囲が狭くなってしまうことがあるからです。
ドリコムでは会社制度の1つとして1on1を活用しており、平均して2週間に1回(最低でも月1回)のペースでフィードバックの機会を設けています。
流れを滞らせない
リーダーやマネジャーの役割になると、何かを誰かに依頼したりされたり、誰かと誰かの間に立ってやりとりするような集約と拡散をするコミュニケーションが多くなります。
この際「自分がボトルネックにならないようにボールを持ちすぎない(一度に持つ数を多くしすぎない、自分自身が作業できないものを長時間持たない)こと」と「理解せずに上から下へ・右から左へ流さないこと」を心がけています。
基本的な考えとしては、手戻り・やり直しを少なくすることで、依頼から完了までの合計時間や期間を短くするためなのですが、自分だけ解決した気になっていて実は求めていたものと違ったということにならないよう、期待値や方向性を最初に合わせることや、伝達時の漏れ誤りを起こさないこともすごく重要です。
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大規模チームで生産性を上げるために意識している10のこと
情報をオープンにする
ドリコムでは、自発的に行動してもらうことを良しとしているのですが、気概がある人であっても充分な情報(意図、背景、前提、現状、方針)が無いと適切に動けないことが多いです。
また複数の人を経由した情報は、伝言ゲームとまではいかなくてもニュアンスが変化したり情報が抜け落ちることが良くありますので、情報を発する人と受ける人の間に必要以上の段階を設けない(壁を作らない)ようにしたいと考えています。
ただしどこまでの人に公開して良い情報かどうかは都度正確な判断が求められますので、状況の変化に合わせてルールを整備している最中です。
丁寧にコミュニケーションする
この「丁寧」は「細かいところまで気を配ること」を指しています。単に丁寧というと、ゆっくり時間をかけて行うことだと誤解する方が偶に居るのですが、相手の望む状況に合わせスピード感をもって対処することは丁寧な行動に分類されると考えています。
細かい気配りは使う言葉の表現も対象となるもので、私自身も過去に上司から
「そこは言い切らない方が良いんじゃない?」
「そこは言い切った方が良いよ」
と指摘を受けた事が何度かあったのですが、その時は頂いた指摘の本質を理解できずに各場面の状況をしっかり認識せず、一辺倒に全てを言い切り口調にしたり言い切らない口調にする等と極端な行動をしてしまったことがありました。
今になって理解していることとしては、自分の意思を伝える時や明確な指示の時は言い切り(断定)口調とし、調査結果を元にした推測など客観的に明確な事実と言えないものに対しては言い切らない口調にする(余地を残す)のが適切なのだと考えています。
また「てにをは」の使い方によっても意図が正しく伝わるかどうかが変わりますが、聞き手や周りからの指摘が無いとなかなか自発的に気づけないことも多いので、言われるうちが華とは本当にそうだなと実感します。
他に気をつけていることとしては、ダブルミーニングに注意するようにしています。
特に誤解をし易い・思い込みをし易い傾向の人も居ますが、そうでなくとも同じ文字や言葉で複数の意味に取れる表現は、話し手の意図した通りに聞き手に伝わっているかが怪しい事があるので、極力使わないようにするか、都度言い換えながら意味を絞り易くするようにしています。
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最後に
普段考えていても、状況によって至らない点も多々ありますが、何事も1歩でも前へ進められるよう日々頑張っています。
明日は、Atsushi Tomita さんです。