ドリコムにおけるデータ分析組織の組み立て方(セミナー登壇レポート)

ドリコムの白石です。

少し前になりますが、IDCフロンティアさん主催の
ゲームのKPI管理を極める!ゲーム×データ分析活用セミナー
と題したセミナーに、データコンサルティンググループのグループ長の中村と私で登壇させていただきました。

こちらのセミナーでは主催のIDCフロンティアさん、オラッタさんとご一緒に、ゲームxデータ分析と言うテーマでお話をさせていただきました。
このエントリーでは、弊社のパートの解説を書いていきたいと思います。

弊社からは
ゲーム事業×データ分析 ドリコムにおける組織と仕事の組み立て方
と題して、まず私から「組織の組み立て方編」ということでお話をさせていただきました。

最初に分析業務をしているチームのこれまでの歴史を、ドリコムのゲーム事業の状況とあわせて振り返ってみました。ガラケー×プラットフォーマーの時期からネイティブにシフトして行った時に起こったことなど、マーケットの状況や事業の状況によってどのような変遷があったかをお話しさせていただきました。

続けて2014年の10月から、私が引き継いでからどのような考え方で組織を作ってきたかをお話しさせていただきました。
組織を作っていく上でマネージャーはその組織でもつ役割を定義していく必要があります。分析を行う役割の人のことを称してデータサイエンティストと呼ぶことが多いですが、データサイエンティストに必要とされるスキルは多岐にわたり幅広く定義されています。それゆえに実態が捉えづらい印象があります。ゲームの事業において分析業務を行うには全部できる必要はないのですが、そのうちのどの程度のことができれば成立するのかも分かりづらかったりします。

とりあえずいきなり全てを深く理解するのは難しいので、データサイエンティストというものの概要の理解と、現在の実務の状況の整理を行い、優先順位をつけていったという、いわば当たり前なお話をさせてもらいました。

専門性の高い職種の組織化では、マネージャーが範囲全てにおいて深い知識を持つのはなかなか難しいという状況が往々にして起こります。

これは技術が広範囲にわたっているエンジニアの組織にも言えることで、経験豊富な他社のCTOの皆さんともそういうお話をさせていただくことも多いのですが、データ分析の領域においてもそれとよく似た状況があります。

ドリコムではゲームの分析を最優先において、それに必要なスキルが保持されることを目的として組織を作り、その他のスキルについては研究開発に必要なものとして中長期でプロジェクト的に取り組むという形をとることにしています。

また、いかに専門性が高い能力を持っていても、分析対象となる事業の理解と基本的なビジネススキル、特にその中でもコミュニケーションスキルと課題解決スキルがないと、なかなか事業に貢献しづらい状況になってしまいます。
そういうことも大切にし、ゲームの開発・運営しているメンバーと同じ目標を共有して、信頼される組織になって事業に貢献していこうという思いで組織運営をしているというお話もさせてもらいました。

データサイエンティストとかデータ分析とか統計学などのキーワードから感じられる難しい印象も、分解して考えることで理解のとっかかりがつかめるのではないでしょうか。
ハードル高いと感じられていて取り組むのに躊躇している方々に、少しでも参考になっていれば幸いだなと思います。

私からの「組織の組み立て方編」の話は以上です。
多分そのうち中村から後半の記事がアップされると思いますので、ご期待ください。

登壇各社さんのセミナーレポート記事も出ておりますので、合わせてご覧いただければと思います。

さて、ちょっと余談になってしまいますが、今回のセミナーは弊社のセミナールームにて、その後の懇親会はカフェを利用頂きました。
主に技術系のセミナーや勉強会イベント向けにスペースの貸し出しも行っていますので、お気軽にご相談ください。

無償セミナールーム 「しぇあスペ」
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