これはドリコム Advent Calendar 2016 24日目です。
  初めまして。
  14年にドリコムに入社しました、オザックといいます。
  シナリオ制作、キャラ発注を経て、今はキャラクター制作やイラスト系の業務を主にしております。
  鳥が好きです。
はじめに
  せっかくのクリスマスなので私はクリスマスカードを作ろうと思います!
  単に作るのではなくて、キャラクターデザインからイラスト制作、紙を買ってきて手作りで立派なカードを作ろうと思います!
ただ自分の制作の流れをひたすら書いていくのもアレなので、今回はキャラクターデザイン(キャラデザ)に興味がある方向けに
- キャラクターをデザインするときに気を付けていること
 - キャラクターをよく見せるためにイラストで気を付けていること
 - 実際自分がキャラデザをしていて気づいたこと
 
  も交えながら進めていきます。
  ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。
その①キャラデザ
  クリスマスといえばケーキですね!
  今回は
- 「ベリーのソースが乗ったレアチーズケーキ」を擬人化したキャラクター
 - 「子供だけど、大人っぽい女性を目指して背伸びしている女の子」
 
という設定にしようと思います。
  ※設定が出来るまで・・・
  ケーキにはいろんな種類がありますが、ケーキに性格があるなら
  ショートケーキは明るいふわふわの女の子とか
  チョコケーキはちょっと男っぽい女の子とか・・・
  自分なりの解釈になってしまいますが、今回はあえてモチーフを使わずに、そういう性格付けをしたキャラデザインも面白いのではないかいうところから今回のレアチーズっ子が生まれました。
  まずはキャラデザの大ラフを描いていきます。
  私は頭の中でキャラを練る時、基本的に色の配色も同時に浮かぶことが多いです。
  ですので、思い浮かんだ色味とシルエットをまずはおもいつくままざっくり描きました。
  髪の毛にボリュームを持たせて、お尻周りはスッキリするように大体のアタリを描いていきました。
  色もベリーソースとレアチーズの色味をイメージして書いています。
  キャラクターをデザインする上でシルエット作りは結構重要かなと思います。
  いきなり細かいパーツから描き始める方、結構いますよね。(私もそうでした)
  しかし実際小さくしてみると視認性が悪かったり、なんかパッとしなかったりすることが多いです。(せっかく時間かけたのに・・・てなることが多い)
  なぜかというと人は物を見たときに(遠くで目に入った際)、細かいディティールよりもシルエットに目がいくので、そのシルエットが美しくなければ、結果ぱっとしないものになってしまうからだと思います。
  ですので、初めにざっくりとしたシルエットで視認性を確認し、あとで細部を描写する・・・
  というやり方の方が効率が良かったりします。
  ある程度シルエットが整ったら衣装のデザインなど、細部を書き込んでいきます。
  クリスマスぽくするためにベリー色のスーツに暖かそうなファーの袖を付けました。
  獣耳は特に意味はないですが、可愛いのでつけてみました!!
  名前は「レアチ」です。
その②イラスト制作
イラストにはさまざまな見せ方があります。
- 世界観を魅せるイラスト
 - キャラクターを良く見せるイラスト
 
など目的によって見せ方や技法が違うと思いますが、今回は「キャラクターを良く見せるイラスト」を目指して製作していこうと思います。
ラフ製作
  コピー用紙に鉛筆でざっくりを大ラフを書いていきます。
  この時点で、キャラが何をしていて、どういうポーズをとっているか・・・などの設定も含め描写していきます。
  「ちょっと大人っぽく振舞おうとしてもケーキのおいしさに子供らしさが顔に出てしまう・・・」みたいなストーリーにしました。
  このあと画像にPCに取り込んで本格的にラフを製作していきます。
  ここで私が特に気をつけているのが、イラストの構図と視認性です。
  キャラデザのシルエットと同じで細部から描いていってもイラスト全体を見た時に視認性が悪く、見栄えしないことがよくあります。
  遠くでイラストを見たときにいかに、ひき付けられる様なイラストになるかという所がどのイラストにも共通して言えることだと思います。
私の場合、ラフの段階では
- 明度のコントラスト
 - 画面に占める密度のバランス
 - 配色バランス
 
を主に確認しながら書き進めていきます。
■明度のコントラスト、密度のバランスの話
  手前のものと奥のものとの明度に差をつけることで、奥行き間を出します。
  光と影の境目はパキっとしっかり分けています。
  このように明度のコントラストを強めることで、視認性を上げる方法があります。
また密度に関しても参考の様に部分的に「抜き」の部分を作ることで見せたい場所が明確になり、イラストにまとまりがでます。
■構図の黄金比の話
  (※これは以前に社内の勉強会で教わったことです!)
  イラストや造形物など、美しいとされるものにこの黄金比が関係しているという事が多いらしいのです。
  ↑描いた当初黄金比は意識していなかったのですが、実際描いてから黄金比のテンプレを載せるとなんとなあく一致しました!
  偶然です!が実際我々は無意識に黄金比を意識して描いている・・ということなのかもしれません。
  この黄金比の通りにする必要はないですが、あくまで参考にして描いてみるのも良いかなと思います。
綺麗な構図が描ける黄金比テンプレート集です。ご自由に使ってください。
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=47730959
黄金比は上記のテンプレートを使用しています。
以上のことを意識してラフが出来たらあとは完成に向かってひたすら描きこむべしです。
■足、腿塗り
  丸み、立体感を描く際の影やハイライトはぼかしたブラシでやんわりと塗っていきます。
  肌色の上に寒色系(青)を乗せると空気感、透明感が出るのか、イラストがいい感じの雰囲気になります。
■顔の描写
ラフ絵だと少し大人っぽい顔になっていたので、子どもっぽさが出るように、表情の調整をしております。(目の塗りなど、試行錯誤してます。)
最後にオーバーレイレイヤーを使い、色味の調整をして、完成です!
クリスマスカード制作
  ここから参考になる話はないかもしれません。
  が、せっかく描いたイラストを何もなく終わらせてしまうのはもったいないので、このイラストを使ってクリスマスカードを作ろうと思います!
  紙は文房具屋で買い、インクジェットで印刷をしております。
  トリムマークをつけて印刷するとカッターで切り取る時に、きれいに切ることができます。

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  仕上げにOPP袋に梱包するとよりカードが引き立ちます!
  これは Advent Calendar 25日目担当のsamacoにプレゼントしました!
  以上になります。
  クリスマスらしいことが出来て自分でも楽しんでこの記事に取り組めました。
  キャラデザをしていく上で自分がいつも注意している点が、皆さんに伝わって少しでも参考になればと思います。
  私ももっとうまくなれるよう、これからも精進していきたいです。
  最後まで読んでいただき有難うございます!
			


